S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
2013年度3年生第4課題 建築コース 3.11の被災地にデザイン・ミュージアムをつくる
2013年度 3年生 第4課題
建築デザインコース

3.11の被災地にデザイン・ミュージアムをつくる

担当:伊東豊雄先生、田淵諭先生


課題および、参考作品、メイン担当の伊東先生からのコメントをご紹介します。


講評風景
b0049355_1348345.jpg




【 課 題 】
3.11の被災地では人々が、復興のための懸命の努力を続けています。東北の地には伝統的な工芸や芸能が保存されてきましたが、今回の震災によって、その多くが失われ、再生の見込みも立っていません。
私達は被災各地に「みんなの家」をつくる活動を続けていますが、ここでは陸前高田の「みんなの家」の隣に、小さな「デザイン・ミュージアム」を考えたいと思います。このミュージアムは単に東北に受け継がれてきた工芸品を展示するだけでなく、伝統工芸や芸能を次代に継承していくための活動拠点となることが期待されます。単なる建築的提案ではなく、いかなる構想によって、いかなるプログラムを持つべきかが問われます。




【 総 評 】
今回の課題は陸前高田につくられた「みんなの家」の敷地に小さなミュージアムを考えることである。ミュージアムといっても都会にあるギャラリーのような作品展示のスペースではなく、被災地で失われた伝統工芸や芸能などを復活したり、被災地でのこれからの生活を再生するための拠点を考えて欲しいというテーマである。
ほとんどの学生は現地を訪問し、「みんなの家」の運営に携わっている菅原みき子氏からも話を聞き、真摯に取り組んだ結果、「みんなの家」とも一体で使われる良い提案が数多くみられた。ただ、ミュージアムの意味を考えずにただ人が集まる場所さえ考えればよいと解釈した提案もいくつかあった。




◎早川 伸子 『白いキャンバスの庭』
b0049355_13543327.png

b0049355_13544688.png

b0049355_13551076.jpg

b0049355_13552712.jpg

b0049355_13553934.png

b0049355_13555155.png

b0049355_1356614.png

敷地に透明なキャンバスをめぐらせ、訪れた人々が復興していく陸前高田の風景を想い想いに描く。キャンバスは次第に多くの人々の手によるコラージュとなり、その一部は切りとられて庭に展示される。訪れた人はキャンバスの絵を風景と重ね合わせて眺めることになる。またみんなの家に隣接して建てられた小屋も、休憩しつつ全貌をパノラミックに眺めることができる。
アイデア、全体の構成とも抜群であり、作品がまちでキャンバスに絵を描くという実体験から発想している点にも確かさを感じた素晴しい提案である。




◎江波 蒼 『くさきぞめのにわ』
b0049355_20103672.png

b0049355_13581374.png

b0049355_13582593.png

b0049355_13582481.jpg

b0049355_13593279.jpg

b0049355_13594931.png

b0049355_140055.png

b0049355_1401143.png

くさきぞめに供する植物を敷地内に植え、年とともに成長する樹木園で地元の人々が集まって草木染めを行うというアイデアは素晴しい。年とともに成長していく庭園という発想もとても良いし、ドゥローイングも模型も力強く、身体的なエネルギーに溢れた提案である。




◎岡 美里 『after morning』
b0049355_1422245.jpg

b0049355_1425447.jpg

b0049355_1547554.png

b0049355_1548950.png

b0049355_1432438.jpg

b0049355_1435036.jpg

b0049355_144475.png

b0049355_1441442.png

東日本大震災で亡くなった人々を追悼し、後世にその記憶を継承するためのミュージアム。スチールの銘板をここでつくり展示する、というアイデアは良いが、空間構成がややもの足りないのが残念であった。




◎須賀 真紀子 『イーハトーヴ』
b0049355_2025880.png

b0049355_1454562.jpg

b0049355_146768.jpg

宮沢賢治のイーハトーブを空間化しようとする試み。「紫紺染について」という彼の文章を掘り込まれた空間の壁に刻み、「みんなの家」に隣接した場所で紫紺染めを復活しようという提案の着眼点はオリジナリティに富んでいるが、空間構成にももう少し特徴が欲しかった。








(kta)
by edd-news | 2014-01-25 13:54 | Grade 3
<< 2013年度3年生 展示「sp... 2013 デザイン1 第三課題... >>